あまり目立たないのか指摘されないのか、私は吃音です。

幼稚園に入る前後くらいから母に「何どもってんのよw」と言われ、意識するようになりました。

以来、私の中で「どもり」「吃音」は誰かに相談したいけど相談できないテーマになっていました。

医師で吃音、いや吃音で医師なのか。

本書が気になり、手に取りました。

 
 
年上なのかなと思って読み進んで行くと、携帯やネットの普及が時期的に重なるものがあるので年齢誓いのかなと思ったら一つ違いでした。。。

菊池さんも若い時、と言うか幼い時より悩まれていて吃音について研究・開発すべく医師の道に進まれました。

と言うのも吃音の分野は研究が進んでないそうです。
それは吃音自体が死に至るものではないのが理由との事です。
確かに吃音そのもので呼吸不全になったとか話は聞かないですよね。
しかし吃音がある事で心への影響は他の疾患と変わらないのではないかと思います。事実、本書では吃音を苦に自殺してしまった方も書かれています。享年24歳。

「落ち着いて喋れば大丈夫」「大きくなれば治る」「気にするな」と周りは言うかもしれません。 
他のコンプレックスと同じで本人にとっては大問題なのです。女性は短小包茎で気にしてなくても男性側としては大きなコンプレックスだったりしますよね。一重まぶたでも禿げてても背が小さくてもいいじゃんと言われても本人にとっては解決したくて仕方のない事ですよね。
絶対に本人でなければ、わからない問題なのです。

さて、本書の菊池さん。
コンプレックスを抱え、高い志と情熱でエリート・コースを歩んで医師になったかと言えば、意外にそうでもありませんでした。
そもそも医師の一家ではありませんし、ちゃんと勉強をするようになったのも「勉強し過ぎて死んだ奴はいない。自分がその最初になろう。」と思い、どちらかと言えばネガティブな発想であったようです。

死のうと思った人間が医師になってるんですから人生はわからないものです。。。

さらに医大に入る為に3浪してます。

そう、つまりです。
普通の家庭に育ち、我々と何ら変わりない方が医師になられたと言う事で我々の気持ちがスゴくわかり方なのではないかと思います。


学校の授業で本読みが苦手、電話が苦手。
わかります。私も大嫌いでした。加えて声変わりが同級生より早かったので、同級生だけでなく先生までそれをいじり、本読みを指名された時は「自分には味方がいないんだ」と感じたものでした。今みたいにメールもLINEもない時代、電話をするのは苦痛でした。携帯もありませんから家族が最初に電話に出る確立が高く、誰からかかってきたかわかりませんから「か、、か、か、か、加藤です」と言ってる自分が苦痛でした。連絡網なんて自分の順番を飛ばしてもらいたかったです。

本書によれば、100人に1人は吃音と言われています。
ならば、私の場合は中学の時ならば1学年に3〜4人はいてもおかしくなかったのに周りに見当たりませんでした。今思えば、カミングアウトする人がいなかったのかなと。言いたくないですよね。当時はテレビを見れば月9などドラマが絶頂期で台詞をスラスラ言う俳優さん達がいるわけです。それを苦い思いで見てた自分がいました。実際は撮影でNG出してるわけでOKテイクだけが使われてるなんて当時の自分は考えてませんでしたが。。。

「大きくなれば治る」と言われ、中学を出ても治らないのに焦りました。
自分に子供ができても吃音のままなのか?と将来に不安を感じてました。もっとも、まだ独身なのですがw
大学の時、渋谷からの帰り道に代々木を通る時にどもり教室の看板を見ては行ってみようか悩んだりしてました。子供のうちは上手に喋れないのは仕方ないけど、いい年こいて喋れないなんてどうすりゃいいんだと常に考えていました。大学に入ると本読みどころか、ゼミでレポートや論文の発表のをみんなの前に立ちやらされてました。

ただ、大学を出てからは気にしなくなりました。
本書にある対策法の一つを知らないうちに私は最初の会社に入り、実践していたようです。
「いい天気ですね」の「い」が出なければ、「晴れてますね」と他の言葉に置き換えたり、「雲一つない いい天気ですね」と他の言葉を挟んだりしてました。
吃音のある私が何故か営業職に就いてました。当時はテレアポで1日に100件近く電話をかけてました。「社名+加藤です」と切り出すわけですが、社名がうまく出て来なくて無言で電話を切られる事は少なくありませんでした。相手からすれば仕方ありませんが。。。
1日にたくさん電話するので「どうすれば、どもらないか?」ひたすら考えて切り出し方を変える事にしました。「社名+加藤」から「お忙しいところ恐れ入ります、社名+加藤です」と言うようにしたらスムーズにいきました。

結果として先輩よりもアポの件数を取っていました。
冷静に考えてみれば、吃音は関係なかったのではないかと思っています。
声のトーンや話の内容などでお客様が「会ってもいい」と感じてくださったのではないかと。全てが成約に至ったわけではありませんが。


そもそも日常会話がドラマのようにスラスラ話せるわけがありません。政治家だって演説で言い間違えたり、家庭の会話でもお店の名前が思い出せなくて急に出て来なくて「あれだよ、何だっけ。ん〜」となる事もあります。アナウンサーのような仕事でない限り求められていない事を自覚しました。

吃音は完治してませんが、楽にはなりました。最近ようやく「自分が気にしてるほど他人は気にしてない」と受け入れられるようになりました。
言葉はタイミングなので「今言えばウケるのに」と思う事もありますが、それは吃音でなくても同じ事ですよね。あの時に気遣う言葉をかけてあげればよかったと後悔するのは吃音より現状判断の方が大きいですよね。

吃音と言えば、営業や医師や政治家よりも吃音が左右される国王の映画がありますね。



ヒトラーが欧州を手に入れようとする戦々恐々とした中、国民に向かってスピーチをしなければいけない立場の吃音の国王の話です。エリザベス女王のお父さんですね。
吃音の話なので吹き替えよりも字幕版で英語での吃音を感じて頂きたいですね。



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KDP作家 加藤 一友

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